小説 デスティニー
おかしい。俺、安藤勇次は教室のドアを開けて廊下に出たはずだ。そのはずなんだが……
「何処だよ!?ここ!!」
何故か真っ暗なところにいる。……正確には人が見える不思議な暗闇の中にいた。
「何処って………敵の本拠地に決まってんだろ」
…………え
「本拠地!?こんな真っ暗で何もないところが!?敵の本拠地!?」
『敵の本拠地つったらこう……なんかあるでしょうに!!』とか心の中で言ってたら尾崎が「お前………漫画の読み過ぎじゃないか?」と呆れ顔で言ってきたのでイラッとした。絶対心読んだよこいつ(読んで無くとも分かりやすい顔してた)
「まあ進むぞ」
尾崎がこう言ってきたので進むことにした。
~しばらくして~
俺はそこにある光景を疑った。何故かというと橘が『二人』居たから。正確に言うと幼い橘と俺がいつも教室で会っている橘の二人だ。
「………あれ?アミル」
幼い方の橘が尾崎の下の名前を言った。……知り合いなのか。
ザザッ…
?今頭の中で……?
「『あれ?』じゃねえよデスティニー。なんで、人を拐ってる。」
人を拐って…?
ズキンッ!
「……!!?痛…」
頭痛い…何なんだ?
「何で…って…。寂しいからに決まってるじゃん。何も無いこんなところにいてさ、さびしくないって言えるの?言えないよ。これじゃあ、人間だった時とおんなじだよ」
「だからって…」
尾崎が何か言ってるけど何だこの頭痛は。俺は…このデスティニーと呼ばれた方を知っている気がする…気がするじゃない知ってるんだ。思い出せ、思い出せ…と思っていると
「ところでさあ…後ろにいる人誰?」
俺のことを言っているようだ。
「……俺はー……がっ!!?」
首が……!!…なんで…こんな小さな子供に……こんな力が…?
「ねぇ、君、『誰』なの?さっきから僕のこと知ってるような顔してさ、僕を知ってるの?ねぇ答えてよ。それと君は人間なの?それとも…」
「……やめ……て…くれ…。『湖菜(ミズナ)』……」
……?なんで俺『湖菜』って呼んで…?
「…!?なんで…?ぼ…くの名前を…?!」
コイツの名前…?なんで俺知ってるんだ?……!!こいつはーー!!
***************
目が覚めたら不思議なところにいた。そこには尾崎、安藤、そして幼い『僕』…がいた。
……何故…こんなことわかるのかわからないけど、多分僕は、ここで…人をやめるだろう
続く
はい!綱です!自分イミフな展開になっているのはもう慣れましたww
それじゃ!また、次回!
……(´∀`;)最終回になりそうだな……
小説 デスティニー ~崩壊~
不思議な幻聴を聴いてから、もう一週間経った。僕は変わってしまったようだ。学校で話したことや身の回りの出来事がテレビを見ているかのような感覚で生きた心地じゃなかった。
ただあの【幻聴】がずっとしているからかも知れない。幻聴のことを尾崎に言ったら『それで聞こえた言葉に返すな』その一言のみ。
僕は日常がどこまで壊れていくのかが怖いというのに尾崎や零鈴、ルーアさんは答えてくれない。知っていることは僕が【裏神】という妙な神様と僕が嫌いなあだ名も関わっているってことだけ。それだけ。
今日はまあ調子のいい日だった。気分的に。
「ういーす授業はじめるぞー…」
「すいません!寝坊して、朝ご飯で、味噌汁こぼして、火傷して遅れましたああああああああ!!」
今盛大に授業が始まる寸前に入ってきたやつの名前は言った方がいいのだろうか…?
「安藤…何だっけ?」
「先生ひど!安藤勇次(アンドウ ユウジ)ですって!」
なんか紹介する必要はなかったようだ。安藤勇次は確か霊感があるとかいう噂を徹から聞いたことがあるまあ僕には関係ないが。ちなみに安藤の席は僕の隣だ。
…?今一瞬だけ幻聴が【止まった】?
気のせいかな…。
「おはよう!橘!」
「ああ…うん。おはよう。」
こいつはデスティニーと呼ばないので気が少し楽になるやつだ。
「橘さ。なんか聴こえてたりする?幻聴とか。」
「…!?…… いや?」
なんでわかったんだろう
「そうか?じゃあ何か変な……………………………………………………」
安藤は話すのやめて僕の横を見ていた。………まあ横にいたのは尾崎だが。
「お前さあいい加減成仏したら?尾崎アミル」
「ダァレが成仏するかぶぁーか!」
ちょっとした知り合いのようだ。てかなんで霊化してるんだ。尾崎。そして何故僕の横にいる。…って、え?
「何で、尾崎が見えるの…?」
「何でって…霊感あるからに決まってるじゃん」
そんな普通に言われても…
【ねぇ、『そいつ』誰?】
「はあ?こいつはー………」
…しまった…!!あれほど言われたのに……
【やっと、答えてくれたね】
そいつは待ちわびたとばかりにそういって僕の意識、いや僕自身を『闇』に飲み込んだ
~安藤sid~
……………え?橘が……消えた………?
「お、おい。尾崎………」
「チッ……」
舌打ち!?何か聞いたら舌打ちされた!!何こいつ成仏すればいいのに……
「……安藤。」
ん?
「なんだ?」
「橘、消えたよな?なのになんで誰も騒がないんだ?」
……!!俺は嫌な予感がした。だから先生に聞いてみることにした。『橘の名前』を。
「先生!!橘君が………」
「なんだぁ?安藤。『橘なんてこのクラスにはいない』だろ。まだ寝惚けてんのかぁ?」
…嫌な予感的中…なんだよ、なんで橘のこと皆『覚えていない』んだ……いや、記憶…橘の記憶を『誰か』が『消した』のか…?そんな馬鹿な……
「安藤、寝惚けてるなら廊下に立ってろ」
「…は!?いや本当に」
「せーんーせぇー……」
………………………尾崎、ちょっと空気読めや
「なんだ、尾崎。やっと私の授業を……」
「黙れや、ハゲ」
…………………?!;;おっ、尾崎!?;;
「なっ…!!先生に向かって…その言葉遣いは何だ!!」
「………静止」
パチンッ
尾崎がそういって指を鳴らすと何故かみんな動かなくなった。いや、時計の音すら聞こえないくらいの静寂が訪れた。
「尾崎一体何を……」
「……なんでお前動けてんの?」
……ハァ?
「あーあ、面倒なことになったなー……まあいいか」
よくねぇよ。俺がそう心の中で突っ込んでいると
「……世界の時を止めたんだよ、後で色々面倒な事になるから。……橘を助けたいんだろ?」
説明してから橘を助けに行くかどうか聞いてきた。…それは…もちろん…
「……ああ。」
俺がそういうと尾崎は『じゃあ行くぞ』と言って教室の扉を開けた。
そうして、俺達は橘を助けに向かった。
あとがき的な何か
はい、どーもつなしです!久しぶりに書き(?)ましたよ……今回の回は遂にデスティニー(柚樹)が消えたね☆((
というかこの前にお知らせみたいなものやって『新しいのをやる!』とか言ってたんですが、書きかけ(これ)があったんでこのまま続けることにしました。すいません
それとこの回から題名を『デスティニー』にすることが決定しました!((遅
それでは書くこともなくなったので今回は終わりにします!では、また。(今回長くなったな…)